Marianne 2024 – ありがとう、東京!メルシー、東京!

昨日、色々あったけれども、無事に東京オリンピック2020が終了し閉会式が行われましたね。

閉会式の最後には、2024年開催国である、フランスへのバトンタッチも行われました。

小池百合子知事からIOCのトーマス・バッハ会長を経て、フランス、パリ市のアンヌ・イダルゴ市長に五輪旗が手渡されました。

その後、2024年オリンピックの開催へむけてのフランスのアピール。

これが凄い感動的でした。

今日は制作裏側から見た感想を書いてみます。

大きく分けて3部構成
1 国歌「ラ・マルセイエーズ」のオーケストラ演奏 ビデオ上映
2 ティーザービデオ「パリの屋根上のレース – Course sur les toits de Paris」ビデオ上映
3 フランスのメダリストを中心に集まった、トロカデロ – エッフェル塔での祝賀イベントの現地中継

第一部の国家「ラ・マルセイエーズ」はフランス軍歌であって、本来なら、かなり勢いのあるトランペットが前へ前へバンバン吹き進んでいくような曲です。

歌詞はこんな感じ、

「武器を取るのだ、我が市民よ!
隊列を整えよ!
進め!進め!
敵の不浄なる血で耕地を染めあげよ!」

この勇ましい曲を、優しいフルートのソロから始まって、とてもエレガントかつ堂々と、途中のマリンバは、「あれ?スティーブ・ライヒ?」と思わんばかりの現代的アレンジに仕上げてくれました。

国立オーケストラ本体の収録は、ラジオフランスのオーケストラスタジオで録音されていますが、いくつかの楽器は、パリ市内ロケで野外録音されています。
フルートのソリストの女性は、フランスのサッカー場の屋上から、そして、スティーブ・ライヒ風のマリンバは、ルーブル美術館のギリシア彫刻室の特等席に聳え立つサモトラケのニケの階段の踊り場で、天窓から差し込む美しい光の中で演奏していました。
その他にも、セーヌ川でのバイオリン四重奏や廃線になった旧国鉄線路で弾くピアノソロ、スケートパークでの大太鼓とティンパニなど、パリの観光ビデオとしても楽しめます。

そして最後、カメラが天空へ振り上げた空のカットの次は、急に国際宇宙ステーションの室内の映像になり、アルトサックスのソロがエンディングを奏でます。
このカット、絶対に合成だと思ってたのですが、実は、宇宙飛行士のトマ・ペスケ(Thomas Gautier Pesquet)さんが本当に宇宙で演奏しているそうです。
演奏後、サックスを手放して楽器が宙に浮くのも本当の無重力。。。

凄い企画!

ちなみに、この5月、すでにColdplayとの宇宙セッションが録音されており、ニューシングルが宇宙発売されるそうです!これも凄い!
「ラ・マルセイエーズ」の映像監督は、映画監督で俳優でもある、David Ctiborsky氏、プロダクションは、La Blogothèque Productions。

その大きな宇宙を瞳に映し込んだ女性のショットから、今回のティーザービデオ「パリの屋根上のレース – Course sur les toits de Paris」 第二部がスタートします。

パリのアパートの窓から飛び出た彼女は、アパートの屋上でたむろするBMXの若者からヘルメットを奪い取り、そのままBMXで滑走。
最初はアパートの屋上だったのに、次のカットでは、何故か、大宮殿 – グランパレの直線コースを猛烈ダッシュ、そして、オルセー美術館、パリ造幣局、パリ文化省、憲法評議会、国立劇場、そして最後にパリオペラ座をライドし急ブレーキでパリの空を仰ぎます。

凄い疾走感でありながら、パリの重鎮な風景が本当に美しかった!!!
空から見るパリ大観光になっていますね。
色んな名所が出てきますが、あえて、テロップで説明しないところがパリらしい!
最後には、コンコルド広場に集まるブレイクダンスの若者たちのかっこいい踊りでエンディングです。
2024年からこの「ブレイクダンス」が新種目に加わるんですね!

映像監督は、超若手の、ヴァレンタン・プチ(Valentin Petit)氏。 ストリートカルチャーをテーマにしたフィルムに秀でています。
プロダクションは、Division – Indisumo Group。
音楽は、Woodkidことヨワン・レモアン(Yoann Lemoine)氏の楽曲を、フランス国立オーケストラが演奏しています。

第三部は、すでにフランスに帰国しているメダリストを招いた祝賀イベントがトロカデロとエッフェル塔で行われており、同時中継で日本に放映されています。
エッフェル塔の最上階に立つマクロン大統領の掛け声の後、フランス空軍の戦闘機が、エッフェル塔を迂回し、赤白青の円弧を空に描いた美しい画をご覧になったことでしょう。
戦闘機からの固定カメラからエッフェル塔が見えた時には、鳥肌が立ちました!凄い演出!!!
「ありがとう、東京!メルシー、東京!」のグラフィックも可愛かったです。

さて、女性雑誌では、パリ市のアンヌ・イダルゴ市長が着られていた黒いドレスが、クリスチャン・ディオールだったとか、エレガントだったとコメントしています。
よく見てますね ^_^

オーケストラの指揮者クロエ・デュフレンス(Chloé Dufresne)さんもフルートソロのシルビア・カレデュ(Silvia Careddu)さんも、そして、BMXで滑走するティザーの彼女も皆、女性が主人公でした。
2024年は女性の時代ですね。

フランスには国章-トレードマークというのはないのですが、18世紀後半、フランス革命時に人民を導いた架空の女性像として「マリアンヌ」という具現化された女性がいます。
官庁のレターヘッドには、赤と青の間に白いシルエットでマリアンヌがデザインされています。
リパブリック広場に立って、右手を上げているのもマリアンヌ像です。

ナポレオンは何処に行ったのか?はまた別の機会にして。。。

「マリアンヌ」は具現化されましたが、本当の人間ではないのです。
女神さまとか、妖精とか、少し地上から宙に浮いた存在であるそうです。
有名な絵画で、ドラクロワの描いた「民衆を導く自由の女神」では、上半身裸で描かれていますが、これが女神としての表現らしいです。

だから、個人的には、2024年のマリアンヌには、オペラ座の上でBMXを急ブレーキかけて、かっこよく止まったまま空の上にいて、パンテオン神殿の下までは降りてきて欲しくなかったんですよねー ^_^

とは言え、両監督の作られたクロージングとティーザーは、スタイリッシュに未来のパリを描いてくれたと拍手喝采です!Bravo!

2024年のマリアンヌの瞳には未来が映っていました!!!

https://www.francetvinfo.fr/les-jeux-olympiques/paris-2024/video-ceremonie-de-cloture-des-jo-2021-la-flamme-olympique-s-eteint-a-tokyo-paris-attend-ses-jeux-revivez-le-passage-de-temoin_4731515.html

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